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無いものを眺める風景



パートのお仕事、楽しく続けています。
気に入っている理由は多々あるのですが、2階の事務室にある私の作業台が窓に向かっているので、外の様子が見られる事も大きなポイント。
道を挟んだ向かい側は時間制の駐車場になっているので、仕事や通院で来る人や買い物の家族連れといった知らない人たちの様子だけでなく、なんと我が家に来てくれる(義母のため)看護師さんたちとケアマネージャーの事務所もすぐそこなので、知っている人達の出入りまで。
白バイの警察官も一時停止無視を取り締まるために、いつもの位置で張っています。
お祭りの日には、だんじりの屋根に乗った人たちが目の前を通過したり。
マジックミラーではないのですが、昼間は外から中の様子が見えないので、気兼ねせずに見たい放題です。


その駐車場の横には、今はもう営業していない整骨院があり、老夫婦が住んでいます。
スーパーの買い物にもいつも大きめのイヤリングをして行く奥さん、しばらく見かけないと思ったら入院されていたようで、退院後に玄関先で話している声が窓の隙間から聞こえてきました。
話をしたことが無いのに、こちらはすっかり知り合いモードです。


そこのご主人が昨日、工具を持って出てきて、何をするのかと見ていたら、診療時間などを書いた大きな看板を引き抜いたんです。
間違って入ってくる人もいるでしょうから、無くていいんですが、何を想ってこのタイミングなんだろうとちょっと気になりました。
整骨院の歴史に関わった、証人にでもなった気分。


30分ほどして今度は奥さんと二人で出てきて、仕事の成果を確認しているようでした。
植え込みをのぞいたり、後ろになっていた窓を拭いたり。
そしてそのまま二人で眺めています。
今までそこに有ったものを。






状況を知らない人がこの様子を見たら、二人が何を見ているのか分からないでしょうね。
でも二人は、今までそこに有った看板を頭に描き、それに関する思い出などもわっと蘇っているのではないかと、こちらもまた想像します。
出てきたご近所や、通りがかった久しぶりに会う知り合いにも声をかけ、その度にみんなで無いものを眺めている。
なんだか心に沁みる風景でした。





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プロフィール

響

Author:響
好奇心が旺盛の面白がりで、発見・気付き・初めてが大好物!
見た目はおばさん、中身はおじさん?の主婦です。
老後の自分へのプレゼントとして、楽しい思い出を書き留めるつもりで、時々更新します。

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